研究者業績

江野 肇

エノ ハジメ  (Hajime Eno)

基本情報

所属
学習院大学大学院 人文科学研究科 臨床心理学専攻 非常勤講師
学位
博士(臨床心理学)(2023年10月 学習院大学)
修士(臨床心理学)(2015年3月 学習院大学)

J-GLOBAL ID
202501016938920849
researchmap会員ID
R000098798

論文

 6
  • 江野 肇
    箱庭療法学研究 38(2) 15-25 2025年  査読有り
    過酷な生い立ちの影響から複雑な傷つきを抱える人への心理療法といえばトラウマ焦点化技法が一般的であるが,力動的心理療法の有効性も検証されるべきだと考えられる。本論では,過酷な生育歴を抱える青年期女性にイメージを用いる心理療法を行った事例を報告する。彼女はこれまでの人生の中で,自分の感情や傷つきの感覚を感じないようにし,また他者と関わることを拒絶することで,過酷な環境をなんとか生き延びてきた。心理療法の中で夢との作業に取り組むことによって,彼女には大きな変容が生じ,暴力性と距離をとることができるようになり,自然な感情を表現し他者と深い関係を築くことができるようになった。イメージを用いた心理療法は過酷な生育歴を抱えるクライエントに対して,彼らの抱えるトラウマという部分に限らず,クライエントの生き方全体を改善できる可能性を持っていることが示唆された。今後も過酷な生い立ちを抱えるクライエントに対するイメージを用いた心理療法の有効性についての知見を広げるために,さらなる事例研究を蓄積できるとよい。
  • 江野 肇
    臨床ユング心理学研究 : Japanese journal of Jungian psychology : practice and clinical issues / 日本ユング心理学会編集委員会 編 7(1) 17-27 2021年9月  査読有り
  • 江野 肇
    箱庭療法学研究 34(1) 3-13 2021年  査読有り
    今日,“心の傷”という言葉はPTSDの概念を超えて日常語として使用されている。“心の傷”の心理療法では,その背後にある“原因”を“特定”して,“取り除く”“修正する”ことで治療するモデルがしばしば使用される。しかし,特に児童養護施設の子どもたちにこれらを適用する場合,彼らの体験の個別性を見落としてしまう等の限界が認められる。よって,本論では,ユング派の内在的アプローチの視点から児童養護施設でのプレイセラピーの事例を考察し,傷を“取り除く”のではなく,傷に“近づく”ことによる治療の有効性を検討した。最初にクライエントの表現したイメージからは,“傷つくこと”と“傷つけること”を回避する在り方が認められた。しかし,セラピストがクライエントの“傷イメージ”を共有し,深くそれに関わることで,クライエントも自身の傷つきを受け入れることができ,他者と対等に関われるようになったと考えられた。
  • 江野 肇
    箱庭療法学研究 33(2) 51-61 2020年  査読有り
    児童養護施設でのプレイセラピー(遊戯療法)では,しばしば遊びの中に激しく残酷なイメージが現れる。本稿では筆者のケースを報告し,このような激しく残酷なイメージをイメージの内側から内在的に理解することを試みる。これは,このようなイメージを,安易に彼らの過去の体験や,実際の家庭環境に還元することとはまったく異なる。最初,箱庭で生じた“砂の渦”は,クライエントの“心の容器”の脆弱さと,母性へのアンビバレンスを表していた。しかし,激しい暴力による拷問の遊びを筆者が繰り返し受け止めることによって,次第にクライエントは対等な戦いを行えるようになり,自分自身の内に葛藤を抱えられるようにもなった。よって,たとえ暴力的なイメージであっても,セラピストが身を投じることで共にそれを体験し,そのイメージを内在的に理解していくことが重要であることが示唆された。

MISC

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  • 江野 肇
    箱庭療法学研究 38(2) 83-84 2025年  
    箱庭療法学研究 第38巻 第2号 pp.83-84 2025年<BR>情報<BR>2024年度第2回日本箱庭療法学会研修会印象記<BR>江野肇<BR>学習院大学大学院人文科学研究科
  • 江野 肇
    箱庭療法学研究 29(3) 99-100 2017年  
    箱庭療法学研究 第29巻 第3号 pp.99-100 2017年<br>情報<br>2016年度第1回日本箱庭療法学会研修会印象記<br>江野肇<br>学習院大学心理相談室

教育業績(担当経験のある科目)

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所属学協会

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