研究者業績

滝本 葉子

タキモト ヨウコ  (Yoko Takimoto)

基本情報

所属
慶応義塾大学大学院 政策・メディア研究科 特任助教
学習院大学 文学部 研究員
開智国際大学 教育学部 非常勤講師
学位
教育学博士(2024年3月 学習院大学)
教育学修士(2002年6月 ハーバード大学教育大学院)
学士(1996年3月 東京女子大学)

研究者番号
40630819
J-GLOBAL ID
202401017895616953
researchmap会員ID
R000066763

論文

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  • 滝本 葉子
    開智国際大学紀要 24 66-77 2025年3月10日  
    本研究は,香港とインドネシアの校内で認識されている授業研究(LS)実施における運営課題及びその克服方法を把握し,アジアのLSの自律的・継続的実施への示唆を得ることを目的とする。各国の中等学校の学校管理職と研究主任に半構造化面接を行った結果,(1)両国とも新しい学習方略の試行のためLSに取り組むが,インドネシアでは倦怠感を訴える教師がいるため,持続性には内発的動機付けを伴う実施サイクルが必要であること,(2)導入時は両国とも政府主導型でLSを推進したが,現在も校長が堅固に学校運営を改善している香港とプロジェクト終了後持続性を低迷させたインドネシアとは対照的であり,LSの持続性には校長による質的向上の不断の努力が不可欠であることが示された。一方,インドネシアでは,少数の有志教師によるLSグループが構成され自律的に実施されているが,香港では学年一律の教材開発の義務化に反発する教師がいる。効率性と団結性を追求するのみではなく,教師個人の能力や自律性を尊重しつつも学習共同体の構築を図ることが肝要であると示唆された。
  • 滝本 葉子, 塩津 昭弘, 野入 明子
    教育実践学研究 26(2) 1-14 2025年3月  査読有り
  • 滝本 葉子
    開智国際大学紀要 23 33-46 2024年3月15日  
    教育の質の改善が急務であるインドネシアでは,授業を協働的に省察し実践知を高める方略として授業研究が広く実践されている。本研究では,中学校3校で行われた授業研究協議会の対話構造を分析し,教師の学びを促進する要素と制約する要素を検討した。協議会談話を分析した結果,協力校の参加者間の対話構造は,司会者と教師との一対一のやり取り,問題の深堀りを行う司会者を起点とした累積的な対話,形式的でありつつもあるきっかけから相互作用的な学習を生起させる構造の3つに分かれることが把握された。学びを促進する要素は,他校教師の参加,授業者による問題点の開示,参加者に共通する日常的な課題,司会者による効果的な問いかけであった。一方,学びを制約する要素は,司会者の意見の専断性と形式的な進行方法であった。これにより,平等かつ対話的な学習環境の確保が教師の学びを深める鍵であることが示唆される。
  • 滝本, 葉子
    学習院大学教育学・教育実践論叢 (10) 57-72 2023年3月  
    application/pdf 研究論文
  • 滝本, 葉子
    学習院大学教育学・教育実践論叢 (7) 57-70 2021年3月  
    application/pdf 研究論文
  • 滝本 葉子
    教師学研究 24(2) 49-58 2021年  
    香港では,学習者中心アプローチの教育が目指されているものの,広く実践されている教師の協働的な専門性開発の取り組みが学習者中心で語られているかを検討する研究が少ない。そこで本稿は,香港の中等学校 3 校における教師の授業観察後の協議会の談話を対象とし,教師が最も多く議論している内容は何か,子どもの学習状況をどのように分析し,どのような新しい方法を生み出しているのかを検討する。協議会の談話を発話カテゴリー手法で分析した結果,①協力各校の談話では教授的代案の発話が子どもの文脈を基にした省察カテゴリーよりも有意に多い,②子どもの学習困難を把握するも教授的代案で解決する事例が見られ技術的合理性の様相を示唆すること,③一部では子どもの学習過程から省察が行われ単元間の接続不足に小文字の理論を見出している,という知見を得た。本稿は,授業研究で子どもの文脈から授業を省察することの重要性を改めて示唆している。
  • 滝本, 葉子
    学習院大学教育学・教育実践論叢 (5) 37-53 2019年3月  
    application/pdf 研究論文

書籍等出版物

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共同研究・競争的資金等の研究課題

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