Naoyuki Kaneda
Journal of Management Accounting 12(1) 3-14 2003年
E-コマースの時代には、経営管理者や投資家が企業の売上に関して計画・制御するための「収益会計」が必要となる。本研究の目的は、Glover and Ijiri(2002)によって提起された「収益会計」(revenue accounting)の概念をマルコフ過程と動的計画法を用いて拡張することにある。マルコフ過程は、E-commerceにおけるbuyerとbrowserの推移とその企業利益に与える影響を分析するために用いられる。企業が値引きや広告などの方策をとった場合、推移確率や利益が影響されるが、その可能性も考慮した形で長期の企業利益を最大化する方法を提示する。