Faculty of International Social Sciences

梶井 直親

カジイ ナオチカ  (Naochika KAJII)

基本情報

所属
学習院大学 文学部 心理学科 助教
法政大学大学院ライフスキル教育研究所 大学院特任研究員
学位
博士(心理学)(2018年3月 法政大学)

J-GLOBAL ID
201901007201108365
researchmap会員ID
B000374915

論文

 4
  • 梶井 直親
    法政大学大学院紀要 79(79) 87-94 2017年  
    物語を提示するメディアは様々な種類がある。物語理解過程の研究はそのメディアごとに検討されている。そのため,メディアの枠を超えた統一的な物語理解過程モデルは検討されていない。本研究ではメディアの類似性を視聴者がどのように主観的に認識しているかについて調査した。本調査では7 つのメディアを採用した。具体的には,小説,絵本,漫画,アニメーション,実写映画,芝居,ミュージカルの7 つであった。参加者は21 対のメディア同士の類似度について評定する質問紙に回答した。この評定値はクラスター分析と多次元尺度構成法(MDS)で分析された。クラスター分析の結果,2 つのグループにまとまった。1 つは小説と絵本,漫画,アニメーションのグループであり,もう一方は実写映画と芝居,ミュージカルのグループであった。多次元尺度構成法では,アニメーションは小説や絵本,漫画の近くに配置された。つまり,アニメーションは視聴覚のメディアであるが,視聴者はアニメーションを視覚的メディアに近いと認識していると考えられる。本研究の結果から,アニメーションや絵本,漫画の理解過程には,文章の理解過程モデルを応用することができると提案する。
  • 梶井 直親
    認知心理学研究 15(1) 1-12 2017年  
    <p>近年,アニメーションはクールジャパン政策における海外に発信する日本のコンテンツの一つとなり,注目が集まっている.本研究は文章理解過程モデルの一つであるイベントインデックスモデルを援用し,アニメーション理解過程に影響する要因を検討した.また,アニメーションを二つのジャンルに分け,ジャンルによって理解過程に影響する要因が異なるかどうかも検討した.理解過程に影響する要因として,イベントインデックスモデルで提案されている五つの状況的次元とBGMの開始,BGMの終了を採用した.実験では,ショットごとの反応時間を測って従属変数とし,重回帰分析を行った.その結果,アニメのジャンルによって理解過程に影響する状況的次元が異なることが明らかとなった.一方,両ジャンル共にBGMの終了が理解過程に影響することが示された.アニメーションにおいてBGMは状況モデルの更新を促進させている可能性が考えられる.本研究の結果は,視聴者の理解に配慮したアニメーション制作を可能にするだろう.</p>
  • 梶井 直親
    アニメーション研究 = The Japanese journal of animation studies 17(1) 15-21 2015年  
  • 矢口 幸康, 小高 佐友里, 梶井 直親, 福田 由紀
    読書科学 57(3) 47-54 2015年  
    <p>There are essentially two screening techniques for identifying children with developmental dyslexia (DD): either teacher assessment or STRAW: Screening Test of Reading And Writing for Japanese Primary School Children. Some studies indicate that children are more likely to be identified has having DD when assessed by teacher assessments than when assessed by STRAW (Kabutomori & Takeda, 2008; Yaguchi, Kotaka, & Fukuda, 2010). Within the present study, we define children suspected of having DD based only on teacher assessments as a "peripheral DD group" and examine their verbal abilities. The participants were elementary school children at first, third, and fifth grades. They were classified into three groups: a "normal group" having above standard values for both assessments, a "peripheral DD group" having below standard values only according to teacher assessments, and a "DD group" being below standards for both assessments. To investigate the verbal abilities of the participants, three tests were conducted; namely, the SCTAW (Standardized Comprehension Test of Abstract Words) as a vocabulary test, the Kyouken-shiki Reading-Test involving a grammar test, and a comprehension test. The results of a 3×3 (grade×group) ANOVA revealed that performances for the peripheral DD group were as high as the performances of the normal group on both the vocabulary test and the comprehension test. However, on the grammar test, the scores for the peripheral DD group were similar to those of the DD group and were significantly lower than the normal group. These results suggest that the children in the peripheral DD group require support in developing their grammatical abilities.</p>

書籍等出版物

 2

講演・口頭発表等

 4

教育業績(担当経験のある科目)

 9