Faculty of International Social Sciences

平石 千智

ヒライシ チサト  (Hiraishi Chisato)

基本情報

所属
学習院大学大学院 人文科学研究科 哲学専攻 博士後期課程
学位
修士(哲学)(2023年3月 学習院大学)

連絡先
chisato84749gmail.com
J-GLOBAL ID
202301005946076791
researchmap会員ID
R000048154

研究キーワード

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論文

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講演・口頭発表等

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  • 平石千智
    第75回日本倫理学会大会 2024年9月29日
  • 平石千智
    西洋古典研究会第83回研究発表会 2023年8月5日
    『ポリテイア』第3巻では、理想国の中で存在が許される創作物を検討する際に、「①全体が真似で語られているもの②作者による報告のもの③その両方があるもの」の3つに分ける。そして、理想国では③の語り方をする創作物だけが認められると主張される。すなわち、なるべく作者による報告(叙述)の部分を多くしつつ、優れた人の真似は作中に取り入れるといった形式の創作物のみが理想国では認められるのである。創作物に優れた人の真似を取り入れることが許されるのは、優れた人の真似をすることが善いことだからである。すなわち、劣った人を真似の仕方で語る創作物は、それを受容する人々にとっては、それを真似したくなってしまう点で悪いものであるし、それを創作する作者にとっても、創作の際に真似を行わざるを得ないので悪いものなのである。実際、正しい人はすべてを真似る仕方で物語を語ることはなく、優れた人の行為に関してのみ真似しようとするだろうということが396D-Eにおいて述べられている。 では、『ポリテイア』そのものはどうだろうか。先の3つの創作物の区別を対話編『ポリテイア』自体に当てはめるのであれば、全体がソクラテスと他の登場人物たちの語りを真似する①の形で語られているものだと考えられる。すなわち『ポリテイア』は、優れた人は全てを真似る仕方で物語を語らないという旨を、全てを物語る仕方で物語るという構造になっているのである。なぜプラトンは、創作物の真似に関する主張を、真似という仕方で語ったのだろうか。本発表ではこの問題について、理想国で用いられる(認められる)大地生まれの神話と金属の神話という物語、いわゆる高貴な嘘の解釈を通して、『ポリテイア』という作品自体が、正義の探求の途上で乗り越えられるべき創作物として書かれていた可能性を示したい。
  • 平石千智
    日本哲学会第82回大会 2023年5月20日
  • 平石千智
    学習院大学哲学会 秋季研究発表会 2022年11月12日

社会貢献活動

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